デス・オーバチュア
第169話「闇の虐殺者」




「安心してくださいね。『奪う闇』ではなく、ただの『爆弾』ですから……」
Dの使う闇は大きく分けて二種類存在する。
一つは触れた瞬間大爆発を起こすエナジーボムとでもいった感じの爆弾だ。
もう一つは、触れたモノを跡形もなく『消し去る』……喰らう、剔る、奪う闇である。
最近では、後者の方の闇で、Dはブラックの王城をまるごと剔り取るように消滅させていた。
ちなみに、その後、前者の方の闇の爆弾で、ブラックの民を皆殺しにしていたりする。
「爆弾は一つ一つが、最低レベルの高位魔族を跡形もなく消し飛ばす程度です……貴方なら、全力でエナジーバリアを張れば、簡単に耐えられたでしょう?」
Dは、とても上品に可愛らしくクスクスと笑った。
「……簡単って……あなたね……はあはあ……ふう」
半透明な光の幕に包まれたランチェスタは無傷である。
ただし、疲れ切った表情で、荒い呼吸をしていた。
そして、光の幕(エナジーバリア)が消え去る。
「ああ、もう……これでエナジーがスッカラカンよ」
「お疲れ様です〜」
「……はい、もう、負け負け! わたしの負けよ!」
ランチェスタは観念したといった感じで、砂漠に座り込んだ。
ただ立っていことすら辛くなったのかもしれない。
それ程までに、ランチェスタは消耗しきっていた。
「あなたの勝ちよ、フィンスタアニス……ほら、さっさとトドメを刺しなさい」
「フフフッ、潔いですわね。貴方のそういうところ好きですよ、エクレール」
瞬き一回の間に、今度は二千を超す闇の球体がDの背後に生まれる。
「では、ごきげんよう、我が盟友……愛しき雷の妖精エクレール……安らかにお眠りなさい」
「ええ、ごきげんよう、美しきフィンスタアニス……また来世ね」
肉体も魂も、全ての存在が跡形もなく消し飛ばされて、自分に来世など無いと確信しているくせに、ランチェスタはそう言った。
「では、お逝きなさい」
二千を超す闇の球体が一斉に解き放たれる。
闇の球体達はランチェスタ…………の遙か後方で大爆発した。



闇の球体達が爆発した地点に、突然『影』が出現する。
影の実体となるべき物はどこにもない、何もないのに小さな影だけがポツンと砂の上にできていたのだ。
『……流石だ……あの死闘の最中、我の存在に気づいていたとは……それでこそ、我が……』
影のセリフを遮るように、再び二千を超す数の闇の球体が、影に向かって降り注ぎ、大爆発を起こす。
『……意味の無いことは……やめることを……お勧めする……』
爆発が晴れると、砂漠の上に何事もなかったように、変わらず影は残っていた。
そして、影の中から別の『影』が浮かび上がる。
新たに現れた影は、闇の衣を被った立体(三次元)の影法師(人影)だった。
「……影?」
Dが改めて呟く。
どこから、誰が見ても、アレは影以外の何物(何者)でもなかった。
『如何にも……我は影……影の王……そして、今は……闇の皇子に仕える闇虐殺者(ダークスローター)シェイド……』
「闇の皇子? 確か、それは……」
『もう少しだけ試させてもらおう!』
「なっ!?」
シェイドの背後の空間から何かが飛び出す。
Dは反射的な動作で、それを紙一重でかわした。
それは黒く長いモノ、それはシェイドの背後の空間から『生えて』いる。
「なっ……闇の手……?」
『……いや、影の手だ……』
返答と同時に、新たな影の手がもう一本、シェイドの背後の空間から飛び出した。
「っっ……」
Dは軽やかなステップで、影の手の襲撃をかわす。
二本の影の手は、伸び、うねりながら、さらにDの後を追いかけた。
「し……しつこい!」
Dの背後に出現した無数の闇の球体が影の手、さらに、シェイド自身にも降り注いだ。
凄まじい爆発が起こるが、影の手は何事もなかったように爆発の中から飛び出してくると、Dを追い続ける。
「破壊できない!?」
『……影を爆破することなどできるわけがあるまい……それはこの『我』も『手』も同じこと……』
「……貴方、まさか……わたくしと同じ……」
『それから、手は二本とは限らぬぞ……』
「くっ!?」
新たに二本の影の手が、低空からDに掴みかかってきた。
Dは空高く跳躍し、四本の影の手から逃れる。
「……試させてもらいます……闇の手(ダークハンド)!」
突然、虚空から出現した巨大な漆黒の手が、シェイドを握り潰した。
Dが握っていた右手を開くと、巨大な漆黒の手は消滅する。
そして、シェイドの姿も同じように消え去っていた。
「……消せたのですか?……それとも、逃がしたのだろうか……?」
そももそも、消すことができるのか?
砂漠の上に着地したDは、深く考え込んだ。
闇と影、厳密には違う存在だが、広義な意味ではおそらく同じ存在。
Dが試したかったのは、あのシェイドという者がもし自分とまったく同じモノだとしたら、何物にも触れることすら叶わぬ不可侵な存在だとしたら、自分達同士は触れることができるのかということだった。
「フィンスタアニス? ど……ああああああああああああっ!?」
「エクレール!?」
叫びと共に、ランチェスタが弾丸のような勢いで、Dに向かって吹き飛んでくる。
Dは、あえて自分の体を物体が接触可能なレベルに具現化し、ランチェスタを受け止めた。
『……ふむ……素晴らしい鎧だ……物質的に破壊できないばかりではなく、空間ごと剔り取られることにすら抗いきるとはな……』
「貴方……まだ……」
先程までランチェスタが座り込んでいたはずの場所に、立体の影法師が存在している。
両肩と両脇から影の手を生やした闇虐殺者シェイドが、あまりにも自然にそこに立っていた。
『さて……では、汝の疑問を解消してやろう……我に向かって、闇の球を投げてくるがいい……』
「……なっ?」
『いいからやってみよ……今度はちゃんと『受けて』やる……』
「……いいでしょう……舞え、ダークスフィア!」
Dはランチェスタを抱きかかえたまま、背後の空間から百発程の闇の弾丸を一斉に解き放つ。
「…………なっ!?」
『……つまりは……こういうことだ……』
シェイドの背中の空間から生えた百本の影の手が、百発の闇の球体を全て一発ずつ受け止めていた。
影の手に握り締められた闇の球体は、Dの意志で爆発させることすらできず、シェイドによって完全に掌握されている。
『……影や闇といった不可侵状態のままでも……我らは互いに触れ合うことができる……それは『手』や創造(想像)した『武器』も例外ではない……ただし……』
「……ただし?」
『闇(影)で闇(影)を呑み込んだり、剔り取ることは……できない……それが、我が健在な理由だ……』
「くっ……やはり、そうですか……」
シェイドが再び姿を見せた時から、その可能性は推測していた。
『……我が影の手は……触れたモノを……爆破か、略奪……剔り取るように消すことができる……だが、お前に触れた場合は……ただの張り手や掌底にしかならん……つまりは、ただの手でしかないのだ……汝に対してはな……』
「……影の手……」
想像通り、自分の使う闇の手と酷使した効果を持つようである。
だが、決定的に違うところもあった。
Dの闇の手は、今ある二本の普通の手の延長であり……あの巨大な手は同時に二つまでしか創れなかった。
数的には凄く劣っているように思えるが、威力と大きさはこちらが遙かに上だし、シェイドのように有線(伸びる腕)で繋がっている必要はない。
出現させたい空間……視覚内に限るが……にいつでも自由自在に出現させることが可能なのだ。
『……それにしても、汝は賢い……我の真意が、狙いが解らぬので……闇の球の数は少なめの百に抑えたか……尊敬に値する用心深さだ……』
影法師に口が出現し、実に楽しげに笑う。
『略奪する方の闇の球か……安心しろ、自らの闇で汝(闇)が削られることはない……当たっても痛いだけだ……』
「…………」
『では、キャッチボールといくか? それっ!』
「っつ!?」
百の影の手が、一斉に百個の闇の球体をDへと投げつけた。
後方に跳びながら、Dは瞬時に対抗策を考えつく。
「ダークハンド!」
Dが左手を突き出すと、巨大な漆黒の手が、全ての闇の球体を握り潰した。
『……ナイスキャッチ……』
「…………」
「……フィンスタアニス、わたしを下ろしなさい……文字通りお荷物になるつもりはないわ……」
Dに抱きかかえられたままだったランチェスタが口を開く。
「駄目です。今の貴方はろくに動くこともできないただの的……あの影の手は一本ですら回避できないでしょう?」
「だけど、あなた、わたしを抱えたままじゃ……」
Dは、剣を握っているというか、剣と同化している右腕と、素手の左腕でランチェスタを抱きかかえているのだが、この格好のままでは右手の剣は振れず、左手もなんとか突きだして闇の手(ダークハンド)を創るぐらいのことしかできなかった。
「別に手など必要ありません……闇の球体(ダークスフィア)は念じるだけで自在に作成と操作ができますので……」
「いや、でも、あの影手の前にあなたの球は通じ……」
「では、わたくしの番ですわね」
一瞬にしてDの背後に三千以上の闇の球体が出現した。
『……ほう……』
シェイドが感心したように声を漏らす。
それ以上に感心……驚愕していたのはランチェスタだ。
自分はたった百発の雷球を創るのに数秒の時間を必要とするというのに、Dは一秒に満たない一瞬で三千を超える闇球を創造する……この種の能力においては彼女は自分とは明らかに格が違う。
「ボールをお返ししますわっ!」
闇の球体が一斉に解き放たれた。
普通に投擲した場合では有り得ない変化をし、様々な角度から、緩急をつけて、闇の球体達はシェイドに喰らかかっていく。
『……さて、困った……我はこの程度までにしか影手(えいしゅ)……シャドウハンドを増やせない……』
「なっ!?」
シェイドの背後から生えている百の影手が一気に増え、千の影手と化した。
千の影手が、襲いかかってくる闇の球体を、次々に薙ぎ払い、叩き落としていく。
『……一つの手で三個以上落とさねばならぬ……これは重労働だ……』
そう言いながらも、数秒後、三千の闇の球体は全て千の影手に迎撃され尽くしていた。
「あなた……千手観音?……気持ち悪い奴……」
ランチェスタが東方の神の像『仏像』の名をあげながら、嫌悪を露わにする。
確かに、シェイドの背中の空間から生えている、黒く長く、蛇のように蠢く、千の影手は不気味以外の何物でもなかった。
「……ダークハンド!」
突然、出現した巨大な闇の手がシェイドの姿を握り潰す。
『……確かに、その巨大な手に包まれては、消されはしなくても、普通に潰されてしまう……』
「フィンスタアニス、後ろ!」
ランチェスタに指摘されるまでもなく、声がした瞬間に解っていた。
背後を取られたことを……他ならぬD自信の『影』からシェイドが沸いて出たことを……。
咄嗟に、Dにできたのは、前方に飛んで逃げることだけだった。
「がああああああぁぁっ!?」
千の影手が、Dの背中を一斉に殴りつける。
Dは自らの飛翔によってではなく、影手達の殴打によって前方に派手に吹き飛ばされた。
『ふん、荷物がなければ……剣か闇手で少しは受けられただろうに……』
哀れむような、それでいて同時に嘲笑うような、シェイドの声。
『……説明するまでもないことだと思うが……今も、前の時も、完全に潰される前に……影を渡って逃れただけだ……どうだ? 影渡りは我の方が上手であろう……?』
シェイドはクックックッと楽しげに喉を鳴らした。
「……くっ……失敗でした……エナジーバリアを張るべきでしたね……おそらく割られたでしょうが、少しは気休めになったでしょう……」
Dは痛みを堪えるようにして、立ち上がる。
そして、シェイドの視界から、砂漠に倒れているランチェスタを庇うように、立ち塞がった。
『……殴られる感覚とはどんな感じだった? 物好きにわざと自身を具現化して戦いでもしない限り味わえぬ感覚だろう?』
「……残念ながら、わたくしはその物好きですので、生まれて初めて殴られたわけではありません……」
『ほう……?』
「ですが、確かに少し違うものですわね……同質な存在に『普通』に殴られる感覚というのは……新鮮な刺激を与えてくれて感謝いたしますわ」
Dは凄絶な笑みを浮かべて、シェイドを睨みつける。
『それは何より……なあに、礼には及ばぬよ……』
「……では、返礼に……今度は貴方に味わせて差し上げましょう……」
『……ほう? 何を味合わせてくれるのかな?』
「今、教えて差し上げますわ!」
Dが左手を突きだした瞬間、透き通るような薄闇の球状の膜が、シェイドを包み込んだ。
『なっ……?』
「完全掌握! その膜は完全なる閉鎖空間、現次元から切り離された貴方は……もう影を渡って逃げることはできません」
『馬鹿な……我(影)を完全拘束するだと……!?』
「ダークエンド・ツェペシュ(闇終串刺公)!」
Dは白銀の剣を足下に突き刺す。
「これが、痛みというものです……!」
シェイドを包囲する薄闇の空間から、無数の闇の刃が飛び出し、シェイドの体中を串刺しにした。



ダークエンド・ツェペシュこと闇終串刺公(あんしゅせんしこう)。
この技の原理は、一言で言えば、タナトスのデッドエンド・ソリュージョンに酷使した空間(次元)干渉技だ。
違いは、デッドエンド・ソリュージョンが死と時の力によって行使されるのに対して、ダークエンド・ツェペシュは闇の力だけで行使される技だということぐらいである。
闇皇ファージアスが空間を操るように、空間、次元、時間への干渉は闇の力の一面、一種として存在するのだ。
ゆえに、Dは闇の力だけで空間を操ることができる。
ちなみに、普段、彼女が行う闇で触れたモノを剔ったり、消し去るのも、同じく空間への干渉能力だった。
「フフフッ、タナトス様の御技の『パクリ』に思われそうなので、あまりこの技は使いたくありませんでした……」
薄闇の閉鎖空間が消滅し、全身を隙間無く蜂の巣のように穴だらけにされたシェイドが、砂漠の上にその無惨な姿を晒す。
そして、黒い血が砂漠へと拡がる傍から、砂に吸われていった。
「あら、思った通り、貴方の血もわたくしと同じで黒いのですね……」
Dはゆっくりと、シェイドの傍へと歩み寄る。
「……『同類』、『同種』である貴方に対しては、闇の刃もただの剣の刃に過ぎず……たかが、無数の剣で全身を串刺しにされた程度でしかない…」
『……クッ……たかがとは言ってくれるな……我はもはや虫の息だぞ……?』
シェイドの声は確かに弱々しかったが、どこか笑っているような響きが感じられた。
「……確か、シェイドとか言いましたね……わたくしと同種だと言うなら……コレには抗えないでしょう……」
Dは、右手に持っていた白銀の剣の柄に左手も添え、大上段に振りかぶる。
『……その輝き……神銀鋼製の剣か……確かにな……それなら我(影)すら滅せられるだろう……だが……』
「だが? だがなんですか?」
『……汝は『同胞』、『同族』である我を……滅するのか?……『光喰い』最後の二人かも知れぬ……汝にとって最後の『仲魔(仲間)』を……』
「仲間?……悪い冗談ですね」
『……何……?』
「わたくしに仲間などいません。あえて捜すのなら……我が最大の宿敵にして、唯一の盟友……電光の覇王ランチェスタ唯一人だけです……断っ!」
『グ……グガガアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァ……!』
Dは、白銀の剣を迷わず足下のシェイドへと振り下ろした。



「痛っ……生爪を剥がしちゃったわ……」
熱砂の上を一人歩いていた茶髪の女は、足を止めると左手の人差し指を口に含んだ。
「……んっ……それにしても、氷河の次は熱砂か……体調が変になりそうね、まったく……」
女は指を口から離すと、再び熱砂の上を歩き出す。
「……花鳥風月とまでは言わないけれど……もう少し美しく、心地よい世界が創れないものかしら……?」
「……それは大変失礼しました。風流を解さぬ無骨者なもので……」
女の独り言に答える声があった。
「あら、ごめんなさい……悪口のつもりはなかったのだけど……聞こえちゃったのね?」
女は、突然の声に欠片も動じず、ゆっくりと背後を振り返る。
女の視界に姿を見せたのは、翠緑のマントを纏った性別不明の人物……翠緑の魔王セリュール・ルーツだった。
「この景色は景色でありだと思うわ……遠くから眺めている分にはある意味綺麗だし……まあ、居たくはない場所なのだけど……暑いしね」
女は淡い微笑を浮かべる。
「……では、夜にしましょうか? 昼と真逆の凍える夜を味わってみますか?」
「そうね、そっちの方がまだ良さそうだけど……遠慮するわ……寒いのも間に合っているから……」
「そうですか、お望みでしたらいつでもお申し付けください。もっとも、この世界には暑すぎるか、冷たすぎるかしかなく、適温というものは存在しませんけど……」
「フッ、そんなに気を遣っていただかなくて結構よ。私はただの不法侵入者だから……もう退散させてもらうわ……」
女は長い茶髪を暑苦しそうに掻き上げながら言った。
「やはり、暑いよりは寒い方がまだ少しはマシね……」
「冬になったら、きっと逆のセリフを言われると思いますよ」
「そうね……人間ってそういうものよね……」
女はとても上品に笑う。
「……人間? あなたが……?」
「ええ、人間以外の何に見えると言うのかしら? 私ほど人間らしい人間もそうは居ないと思うのだけど……」
「…………」
セルは、瞳以外の全ての『目(感覚)』で改めて女を凝視した。
「……ええ、そうですね。あなたは『不自然』なまでに人間らしい……人間臭いですね、全てが……」
セルは、様々な感情の入り交じった複雑な笑みを浮かべる。
「流石は、翠色の魔王セリュール・ルーツ……モノの本質を見抜く『目』を持っているわね……」
女は一歩後ろに下がった。
「……では、そろそろ、お暇……させてもらえるのかしら……?」
女はクスリっと笑いながら尋ねる。
「いえいえ、流石に私のプライベートワールドに無断侵入できるような方を、私の正体を知っていて、しかも私に物怖じしない『ただの人間の女性』を何のお持て成しもせずにお返しすることなどできません」
「あ、やっぱりそうなるのね……」
「ええ、あなたはとても興味深い」
セルは女に向けて左手を突き出した。
「……まさか、貴方の口からその言葉が私に……」
「翠玉……」
セルが何か技を放とうとした瞬間、女のふくよかな胸元の赤い宝石が凄まじい輝きを放つ。
赤い閃光が女の姿を掻き消すように呑み込んだ。
「普段から目を使っていない私に目潰しなど……つあああっ!?」
物凄い勢いでセルが前方に頭から倒れ込む。
「……今はまだ名乗らない、『姿』も見せてあげない……あなたが私を思い出すまで……じゃあ、またいずれ会いましょう、風の魔王……」
何かが激しく羽ばたく音と共に、セルの頭上から圧倒的な『気配』が消え去った。









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一言感想板
一言でいいので、良ければ感想お願いします。感想皆無だとこの調子で続けていいのか解らなくなりますので……。



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